西部部会 第101回社会文化論研究会
2024/6/30
日時 2024年6月30日(日)13時~16時
場所 龍谷大学大宮キャンパスまたは、キャンパスプラザ京都(確定次第連絡予定)
(※社会文化学会の会員はオンライン参加可能)
題:事例研究としてのミニ・ユートピア 共生を調査するフィールドワークからの、社会文化の研究方法への気づき
報告者:光野百代さん
外国人との共生は、現場の意思決定、マクロな歴史的流れ、当事者間のやりとり等、様々な要素を伴ったプロセスであると同時に、「こうありたい、あらねばならない」という目標であると言える。移民、難民をめぐる多くの課題が国内外で批判的に論じられる現状は、そこに規範的問題とそのジレンマが存在していることを示唆する。本報告は、事例研究とユートピア論を掛け合わせた、問題解決型移民研究構築を探る報告者の問題関心を紹介する。事例研究では、実際に起きる現象がなぜ、どのようにして起きるのか、起きる可能性もあるのに、なぜ、どのようにして起きないのかをを調査する方法がある。報告者は、偶然が重なりフィールドワークをさせてもらった在日フィリピン人の人々が、上記の事例研究と似た手法でボランティア活動を展開されていることを知った。つまり、「なぜ望むような世界が起きていないのか」、なぜ移住の結果、人生、日常生活において色々苦労が起こるのか、その仕組みを自ら観察し、仕組みを変える活動を展開している当事者の存在を知った。そこから報告者は、解決志向型(問題が解決に向かう、向かわない)の研究を構築することで、規範的問題を分析可能な問題に転換することが出来るのではと考えている。報告では、報告者の背景(以前は教職をフィールドに、社会的経験構築の社会学的側面について研究)を先ず簡単に紹介し、上記の問題解決型研究の特徴、研究でできること、できないことを述べ、その上で、全国大会シンポジアム(仮)テーマ案「移民:日本における社会文化の新たな展開」への含意を考えたい。
※参加申し込み方法
当日の資料および会場準備のため、6月28日(金)までに、Googleフォームにご入力のうえご提出ください。
https://forms.gle/G381mC9EagbmPgkPA