ロシア政府によるウクライナへの軍事侵攻に抗議し、平和構築への人々の理性的行動を求める

ロシア政府によるウクライナへの軍事侵攻に抗議し、平和構築への人々の理性的行動を求める

2022年3月8日
社会文化学会運営委員会

 2月24日 ロシア軍がウクライナに侵攻した。その武力行使によって多くの者が犠牲になり、また現在ウクライナ市民が生命の危険に晒されている。さらには、原子力施設への攻撃も報道されており、ロシア政府は前代未聞の暴挙に出ているといわざるを得ない。2度の悲惨な世界大戦が物語っているように、武力によってはいかなる問題も解決することはできない。継続的な対話への努力のなかでのみ、問題の解決が図られるであろう。

社会文化学会は、市民による開かれた議論によって、学問・思想・文化の自由で創造的な発展を目指す活動を行ってきた。その活動の目的は、この世に生を受けた者が自らの生を充実させるために、市民が連帯し、より良い社会を形成することにある。そのためには、何よりも平和が必要である。これまで平和のために人びとが営々と積み重ねてきた努力を、ロシア政府はいま踏みにじろうとしている。それだけではない。今回の武力行使の結果次第では、今後の世界平和の構築にとって重大な禍根を残すことになろう。

こうした事態に直面し、社会文化学会は、ロシア政府にたいして、即時に停戦しウクライナから撤退することを求める。同時に、世界各国、各地でのロシアにルーツを持つ人々へのヘイトクライムにも抗議する。平和とは人々の交流の積み重ねにより育まれるものであり、政府と人々を同一視して、マイノリティへ非難を加える行為は平和構築に反するものである。我々は、ロシア政府の軍事侵攻に反対するすべての市民や団体と連帯することを表明する。

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